あゆりのあたまのなか

自分のいつもぐるぐるしている頭の中のものの吐き出し場所。

頭の中メモ

瞬きが聞こえる距離なのに

 

つま先をタンっと鳴らした瞬間、彼の背後には5人の従者が出現した。

 

いいねぇ、そういうのテンションあがるなあ。

そう言い放った彼の瞳には鋭い光が宿り、短めだった髪はたてがみのように伸びていた。

そして、普段は決して見せない耳が見えている。

こいつが耳を出すなんて、初めてみたな。

副会長は驚いたように言った。

要するに、会長がこんな風に興奮することも、興奮して獣化することも普段はあり得ないことなんだろう。

それほどに、母の伝説に興味があるというのだろうか。